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2004.02.21

東京都の最高峰雲取山登山の思いで その4

雪の中に道を見失った私は直ぐに後戻りをして、雲取山頂に引き返して再び山頂に立った。赤城さんの言葉を想い出して、何度もくだる方向を見定めていると、前方に灯がちらちらと見えてきた。その光はかなり大きく、最初は近いところに感じられたが、よく見ると遠いところのようでもあった。方向は赤城さんのいう通り向こうであるので、その光に向かって再びくだる決心をした。
先程の大きな木のところに着いたので、今度はしゃがんで足跡を丁寧に撫でながら進んだ。足跡は、大きな木の右を回って登ってきていることが分かった。先程は大木の左をくだってしまったので、足跡を見失っていたことが分かった。
月明かりに照らされた雪の面に、ちらちらと細長い三角形の光がたくさん踊っている。周囲に聳え立つ木々の細かい枝の中を通り抜けてくる月の光が、雪面に細身の月の姿をたくさん映しているのだ。
しばらくすると右側の奥でギーと、ドアーの開く音がした。そちらを見ると、背の高いおとぎの国の洋館風の建物の大きなドアーが開いたように、一瞬見えた。またしばらく進むと、左後ろの遥か遠くで、電車の走っているゴーという音が長いこと聞こえていた。幻視と幻聴が私を襲ってきている、そう思っていても不思議と怖さは少しも生じてこなかった。

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