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2004.03.12

「体の中の原始信号」を読む-06

2004.03.12 16:53.JPG

第2章2「暗号解読の鍵は何か」において、まず、鍼灸治療は中国から伝来した伝統医学であって、その医学的理論を古典によって学ぼうとすると、その記述や概念に理解しがたいものが甚だ多いという。
中国において、多くの技術者達が貴重な体験を積み重ねた結果について、彼らなりにその体系を記述し文献を残しているが、その言葉は現代語ではなく、かつ技術独特の用語が多いので、その意味を理解できない現代人にとっては、あるいは一種の暗号であるとしている。
著者達はここに、古典鍼灸術のうちで多くの人が見逃している、暗号解読のための大切な要件を指摘する。として次のように述べている。
「人間の身体には、その種族発生の早い時期に成立していた「原始的信号系」が残存している。その後、重層的に発達した複雑な信号系、オートメーション・システム網のうちに埋没して、その存在は明瞭ではない。しかしこの微細な内外の情報を鋭敏に感受し、弁別し、遠隔的に伝え、生態の調整に役立っているシステムこそ、鍼灸のモーダスオペランディ(運用法)に重要な役割を演ずるものではないか。」
私はここで私の観点にしたがって考えてみたい。まず著者達によるこの指摘の意味するところを確認してみる。人間の身体に既に内在している通信系を前提にしなければならないこと、その後この通信系が発達したことは間違いないがその存在は不明瞭であること、この通信系を駆使しているシステムこそが鍼灸術の運用に役立つこととし、このシステムの解明を暗号の解読として予告していること、などである。
この唐突ともいえる指摘は、著者達の研究において到達した結論を要件という形で指摘したもの、と考えられる。私の観点にしたがえば、「原始的信号系」の残存というのは、原始的生物との類推からのことであって、人間がそれらの原始的生物を内包している存在であるこが考慮されていないように思える。
脳の成り立ちから考えても、また細胞自体が生命体の複合であることを考えても、通常の意味での残存などではないと考えられる。つまり、現実に機能している通信系の信号であると考えて差し支えないと思うのである。
今日はここまで。

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