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2004.03.14

「体の中の原始信号」を読む-07

2004.03.14 12:19.JPG

第二章3「生体の二つの系」では、東大医学部心療内科の石川中が述べたことを引用している。
「生体には、二つの系がある。一つはエネルギー系で、他の一つは情報系である。エネルギー系は、身体の本来の活動に関する系である。筋肉の運動、血行、呼吸、消化等の機能をなす系で、生体のエネルギーの大部分はこの系で作り出され、消費されている。一方このエネルギー系を制御・統制する系が情報系である。エネルギー系の活動状態を刻々知り、これを適正な範囲に置き、最も効率良くこれを運用せしめるのに必要な系である。これに必要なエネルギーは前者に比べ、かなり少ない。自律神経系・内分泌系(神経内分泌系)等はこれに属する。」
そして、中国の伝統医術である鍼灸は、考えて見ると、生体のエネルギー系を直接の対象とせず、むしろ情報系に干渉を与えるという方向にいろいろの工夫を凝らした治療法である、としている。
更に、鍼灸が従来、西洋医学に理解されなかった大きな理由は、見かけの上で非常に微小な刺激がなぜそんなに大きな効果を生むのかというメカニズムがわからなかったからであろうとして、逆に言えば、今まで西洋医学は、情報系の制御という大切な可能性を十分考慮してこなかったということでもある、としている。
私の観点にしたがってここで考えて見たい。まずここで言う情報系を確認してみると、著者達は、情報系はエネルギー系を制御・統制するためのかなり少ないエネルギーを使った系であり、非常に微小な刺激によって干渉を受ける、としていることがわかる。
この生体のエネルギー系というのは、身体の本来の活動に関する系であるから、そもそもこの系が作り出されたとき、その統御系としてこの情報系が既に働いて作り出されている、と考えなければならない。つまり、統御の機能は統御される機能と同時に作り出されていなければならない、と私は考える。
この統制・統御する情報系は本来エネルギー系が活動中にその役割を果たし続けていなければならないのであるが、何らかの理由で役割が果たせなくなった場合には、当然生体のエネルギー系の機能に不調和が生ずることによって警告が発せられることになるのは、著者達が例を幾つか挙げている通りであると私も思う。
ここで問題となるのは、エネルギーと情報の両系の具体的な関連に関する事実についてである。これらの事実は今のところ十二分に集積されているとは言えないうえ、事実間の関係性を統一的に説明しているのは、著者達がいう通り中国の伝統的医術のみだと私も思う。
今日はここまで。

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