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2004.05.20

「ラビ・バトラ 新世紀の大逆転」を読む-03

04.5.15 11:40.JPG

第1章「世界史上最大のバブルが崩壊するとき」でラビ・バトラは言う。「極限まで進んだ富の集中は、社会を富める者と貧しい者に二分化する。アメリカで今まさに起こっていることは、このような富の集中現象である。」。そしてこのことが引きがねとなってアメリカのバブルは近いうちに必ず爆発的に崩壊するとしている。「天の下す罰はいつ来るのか」と問い、「それがいつ起こるかは、人間の予測を越えている。我々にできることは、常に警鐘を打ち鳴らし、適切な経済行為、政治決定、社会的行為が行われるよう推し進めることである。」と答えている。だが、2010年までに資本主義は終焉するとラビ・バトラは言っているのである。

「世界経済に起きた、史上初の奇妙な出来事」でラビ・バトラは言う。「現代の経済における、もう一つの奇妙な事実であるのだが、世界は余剰の製品を売ってドル紙幣を買い続けている。これがアメリカでバブルが膨らみ続けていることのもう一つの理由だ。アメリカのバブルは膨らみ続けている。それは日本や中国の人たちが蓄えたお金を、アメリカに投資しているからにほかならない。」と。
更に言う、「アメリカでは、個人や家庭も大きな負債を背負い込んでいる。これも驚くべき事実だ。企業も会社も政府も、今では大変な借金を抱え込んでいる。だからアメリカでは、株式だけでなく借金そのものがバブルなのである。」と。
「富の部分的集中こそが諸悪の根源である」においてラビ・バトラは続けて言う。「そこで富裕者は、エコノミストと称する知識人を雇う。彼らは持てる知識を総動員して、富の集中を正当化しようとする。そして、エコノミストたちはもっともらしく語るのである。「富裕者は所有する富を生産のために投資する。投資が増えれば、経済は成長する。経済成長は失業を解消して、高い賃金を生み出す。だから、金持ちは税制面でも優遇されるべきだ。富の集中は投資を促進するのだから、高額所得者への減税は悪いことではない。」と。」
なお更にラビ・バトラは言う。「天が罰を下すときがやって来る」において、今世界で起こっている数々の大災害はなお増え続けている、これらは自然が人類に、予め警告を発していると考えるべきである、と言う。
私は私の観点から考えてみたい。ラビ・バトラの考え方に疑いはない。このような経済世界の分析の中から瞑想を経て資本主義の終焉が見えているとするならば、更に注意深く読み続けなければならない、と私は思うのである。
日本においても消費者金融と言われる経済活動が目立って成長していることに私は疑問を持っていたが、これは借金のバブルが進行しているのかもしれないと、ラビ・バトラを読んで思うようになったのである。
しかし、富の集中化が人間固有の弱点によって、欲望を通じて行われているというラビ・バトラの考え方は、まだ不十分であるように思える。人間固有の弱点が歴史的に克服された例は無い。つまり人間の歴史そのものが、人間固有の弱点のコントロールに費やされていて、成功したことはないしまた諦めたこともない、弱点は弱点として無くなっていないと私は思うのである。
今日はこれまで。

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