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2004.07.19

「暦の知恵・占いの神秘」を読む-07

第1章「十干と十二支の知識」の「その原義と神話」において、著者永田久は次のように述べる。
「十干の文字は、もともと十干として日を数えるために作られたものではなく、それぞれがいろいろな意味を持って造語されたのであり、甲骨文字の解釈も多種多様であるが、十干が日を読む(数える)という暦に関係している以上、私は農耕生活に関連があったものと考えて、次のような原義を採用した。」
著者永田久は十干の一字一字の解釈をした上で次のように述べる。
「すなわち、十干というのは、草木が厚い殻を被った種子からしだいに生長して、葉が茂って大きく育ちやがて次の世代へ種子を残して枯れてゆくかわりに、その種子がはっきり分かるほどに育っていく過程を表しているといえるであろう。この一連の草木のライフサイクルが、農耕を主体とする漢民族の数詞の順序として取り入れられたと解釈するのが自然だからである。」
続けて次の「十干と陰陽五行説」において、著者永田久は述べる。
「十干の神話や解釈はさておき、十干という、日を数えるにすぎない数詞に、<陰陽五行説>を当てはめたのが中国の戦国時代の学者呂不韋(?〜前235)で、「呂氏春秋」の中に次のように記されている。
十干・・甲ー乙・丙ー丁・戊ー己・庚ー辛・壬ー癸
五行・・・木・・・火・・・土・・・金・・・水 
五行は、「もく・か・ど・ごん・すい」であるが、ここでは訓で読んで、「き、ひ、つち、かね、みず」とする。更に、同じ五行に属する十干を陰陽の対立として次のように陰陽を配当した。
十干  甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
陰陽  陽 陰 陽 陰 陽 陰 陽 陰 陽 陰
この陽と陰とを、兄と弟に見立てて、陽を「兄(え)」、陰を「弟(と)」として五行の木・火・土・金・水を次のように訓読みしたのである。
十干・・甲・・き の え・・ね・・・子・・木の兄・・えと歴
・・・・乙・・き の と・・うし・・丑・・木の弟
・・・・丙・・ひ の え・・とら・・寅・・火の兄
・・・・丁・・ひ の と・・う・・・卯・・火の弟
・・・・戊・・つちの え・・たつ・・辰・・土の兄
・・・・己・・つちの と・・み・・・巳・・土の弟
・・・・庚・・か の え・・うま・・午・・金の兄
・・・・辛・・か の と・・ひつじ・未・・金の弟
・・・・壬・・みずの え・・さる・・申・・水の兄
・・・・癸・・みずの と・・とり・・酉・・水の弟
いま述べたように「えと」という言葉は、「兄弟(えと)」に由来している。つまりは陰陽のことであり、あるいは陰と陽とに分類した十干の総称といってもよい。したがって十二支とは何の関係もない。ところが<干支>と書いて「えと」と読むには、それなりの理由があるはずである。」
続けて著者永田久は述べる。
「暦を見ると一日ごとに干支が書かれてあり、横に読むと、「えと、えと、えと・・・・・」と続いている。暦を見ることは、年月日の<干支>を見ること、つまり横に並んでいる「えと」を見ることになり、<干支>を「えと」と読むようになったのであろう。」
注:上図は横書きに合成してある。「えと・・・」は縦に読む。

私は、「えと」についてこのように丁寧な説明をうけても、はっきりとしたイメージが立ち上がらないが、漢字変換ソフトで「えと」を変換させると<干支>が出てくるし、もちろん「きのえ」を変換させれば「甲」が出てくるのである。
2004年・平成16年から2010年までの干支は次のようになる。
2004年  甲申(きのえさる)
2005年  乙酉(きのととり)
2006年  丙戌(ひのえいぬ)
2007年  丁亥(ひのとい)
2008年  戊子(つちのえね)
2009年  己丑(つちのとうし)
2010年  庚寅(かのえとら)
今日はここまで。

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