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2004.08.15

「江戸・東京ゆかりの野菜と花」を読む -22-  発熱材料は江戸のごみ

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第1章「江戸が育てた日本の花と野菜」の「9.ごみリサイクルで野菜の早出し栽培 ー グルメの江戸っ子を喜ばせる」の中の「発熱材料は江戸のごみ」は、次のように述べられている。
「江戸っ子は初物好きである。時期はずれの野菜や若葉のころ早くつみ取られた野菜を食べることが、イキでイナセだった。」

「初夢に見ると縁起がよいことで知られる「一富士、二鷹、三茄子」。このなすは、家康がその威光を示すために、駿河の国(静岡県)からわざわざ促成(早出し)栽培の技術を持つ農民を呼んで、寒い冬につくらせて諸大名にふるまったという史実からきている。当時、米一石(250キログラム)が一両。その米代となす一個の値段が同じとあっては、とても家康の財力には勝てないと居並ぶ諸大名は悟ったといわれている。」
「約50年後の寛文年間(1661〜73)に活躍した砂村(現在の江東区北砂、南砂など)の篤農家・松本久四郎は、野菜の早出しの元祖と伝えられる。彼は真冬になす・きゅうり・いんげんまめをつくって、幕府に毎年献上していた。なぜ可能だったのかというと、江戸市中から出る台所くずや市場のごみを、稲わらや落ち葉などと積んで、その発酵熱で地温を高め、さらに炭火をおこし油障子で覆って温度を上げていたからである。」
「砂村のほかの人びとも当然、彼にならった。こうした技術で作った野菜を”初物””萌”などといって江戸市中の豪商・大名・料理屋に売り、大いに砂村の名を上げたという。明治以降もこれはつづき、博覧会にも入賞し、全国に砂村の促成栽培技術が普及した。」

「砂村は海岸で日照に恵まれ、夜間も急激に温度が下がらない。囲いのむしろに使う稲わらはいくらでもあるし、地味は肥えている。材料の江戸ごみは船で運ばれ、できた野菜も舟で数時間のうちに江戸市中の料理屋の勝手口に着く。山の手・西山の農家が真似をしようにもとても不可能な好条件をそろえていたのである。」
##私はここまで読んできて思う。江戸と初物の関係ををもっと知ろう、ウエブ検索してみると 「江戸散策」 という面白いページが現れ、次のようにいう。
「初物も日が経つうちに八百屋さんの店先に並ぶ。だから消費者である長屋の住民は、旬のものばかりを食べていたことになる。贅沢な話に聞こえそうだが、裏を返せば旬のものしか無かったのである。保存のきくものは別として、促成栽培の技術も発達していなかったし、冷凍技術もまだない時代だから、当たり前といえば当たり前。」
また、 「大江戸シリーズ」 にも砂村が出ている。
##江戸と塵芥についてのウエブ検索では次のようなサイト・ページが現れて面白い。
「ゴミ埋立地に隠された謎を追え!」 では「現在、東京1年間で出されるゴミの量は562万トン、東京ドーム約10個分に相当する。そしてこの膨大なゴミは、東京湾をゴミで埋め立てることによって処理している。この埋め立ては江戸時代から行われている。」という。
「散歩道総合研究所」の「日本橋本所深川コース」の「5.水の都と慶長の都市計画」 は次のように書いていて面白い。
「アンベールの感嘆から200年以上も昔、江戸の水景は壮大な都市計画によって生みだされた。慶長8年(1603)、征夷大将軍に任ぜられた家康は全国の大名に領民の動員を指令。神田山(駿河台)の台地を引きくずし、江戸城前面の日比谷入江を埋め立てた。伊勢町(本町1丁目)、駿河町(室町1丁目)、尾張町(銀座5・6丁目)などの国名を冠した町名は、御手伝い普請に馳せ参じた大名たちの受領名である。家康はさらに埋め立て地を水害から保護するため、神田川を開削、また平川や小石川など南北方向の流路はすべて隅田川へそそぐよう東へねじ曲げられた。計画的に埋め残された掘割は、縦横の水路網をはりめぐらし、大量消費都市江戸の大動脈となるのである。」
##東京の塵芥問題を見るには、ここ 「ゴミ問題」 が分かり易い。
今日はここまで。

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