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2004.08.16

「江戸・東京ゆかりの野菜と花」を読む -23-  しばしば出された早出し禁止令

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第1章「江戸が育てた日本の花と野菜」の「9.ごみリサイクルで野菜の早出し栽培 ー グルメの江戸っ子を喜ばせる」の中の「しばしば出された早出し禁止令」は、次のように述べられている。
「こうして早出し栽培が盛んとなり、グルメの江戸っ子たちを喜ばせる。しかし、初物を食べるなどというぜいたくが広がりすぎると、幕府としては困る。というのは、農家は米麦など基本食料の生産よりも、高く売れる初物づくりに力を入れるようになり、また、庶民のぜいたくは身分制度をゆるがすものだからだ。そこで幕府はたびたび出荷日統制令、促成栽培禁止令など御触れを出して、取締まりを始めた。」

たとえば五代将軍・綱吉は、元禄年間(1688〜1704)に、野菜の早つみ取り禁止日という布告を出した。そこでしょうが三月、たけのこ四月、なす五月、しろうり五月、まくわうり六月(いずれも旧暦)と定められており、それより早く出すことを禁じている。」
##私はここまで読んできて思う。江戸での早出しが日本の農業に与えた影響はどのようなものだったのだろうか、ウエブで検索してみた。すると次のような面白いサイトに出会った。
「歴史へのいざない」 の中の 「江戸時代は環境破壊の始まり!?」 というページでは、
「○農業のありようの変化
生産量が年貢と自分たちの食べるためしかなかった時代から、残った部分が十分期待できる時代になると、「売るための農業」に変化していきました。例えば米では、わざとそれまでの端境期に収穫できるような新品種の開発が進んできます。
それから、米以外の、最初から商品化を前提としたいわゆる各地の特産物栽培がさかんになっていきます。都市民の贅沢な食生活を満たす、いわゆる初物の販売が競って行われ、それがあまりにも過激になったため幕府は貞享3年(1686)、販売時期を制限した初物禁止令を出したほどです(例えば椎茸は1〜3月まで、なすびは5月〜、松茸は8月〜、みかんは9月〜3月まで、など)。」
このページには、利根川の大改修、耕地面積の拡大、下層農民の自立、国土の荒廃など、このころの江戸を中心とした日本の農業の動向がわかる。
##「きゅうり」についての面白いページも見つけたが、その 「食彩の王国#41「キューり」」 というページはすでに削除されているようなのでキャッシュを見ると、次のように書かれている。
「日本へは10世紀頃、中国から渡ってきたといわれていますが、どのうように食べられていたのでしょうか。私たちが普段食べている緑色のキュウリは熟す前のもの、昔のキュウリは苦味が強く黄色く熟してから食べていたそうです。日本最古の薬用辞典「本草和名」(918年)に胡瓜が載っていることからも、野菜というより薬として使われていたことがわかります。 江戸 時代の儒学者・貝原益軒はキュウリのことをこう記しています。「是瓜類の下品也。味よからず、且小毒あり」また、キュウリの切り口が徳川家の紋「三つ葉葵」に似ていることから、武士たちは恐れ多いと食べませんでした。同じ瓜科の仲間であるマクワウリやシロウリが主流で、 江戸 時代中頃まで、キュウリは人気のない野菜だったのです。元禄時代の「 初物 ブーム」で「 初物 を食べると75日長生きする」といわれ、 江戸 っ子は競って 初物 を食べました。キュウリはシロウリやマクワウリより早く栽培できることから、庶民の脚光を浴びることになります。やがて栽培の過程で苦味の少ないキュウリが栽培されるようになるのです。おかずの少なかった時代、糠漬けのキュウリは庶民に欠かせない野菜となっていきました。」
##元禄年間の天下泰平の時代には町人まで白米のご飯を食べ、おかずもぜいたくが要求されて、冬になす、いんげん、きゅうりを食べ、水質の一番よい多摩川の水でお茶漬けを食べるなど、目にあまる習慣が見られるようになっていたのである。
今日はここまで。

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