カテゴリー「雲取山の四季」の記事

2004.04.08

雲取山の四季-2

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先日4月6日、新宿のコニカミノルタフォトスクエアーで偶然 M さんに出会った。紀伊国屋の裏に出て喫茶店にはいると、久しぶりにお茶飲み話をした。しばらく話をしているうち、M さんは私と雲取山に登ったことがあるといった。
私は思い出そうと聞き耳を立てていたが、M さんと一緒に雲取山に登った覚えはなく、思い当たることはなかった。なぜ私は覚えていないのだろうと、その理由らしきものを描こうとしてみたが、何もなかった。

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2004.03.03

雲取山の四季-1

雲取山登山で受けた凍傷が完治してからどのくらい経っていただろうか。私は再び雲取山に登った。最初に登った通りのコースをたどって独りで登ったのである。四季のうちどの季節であったかはよく覚えていない。
覚えていることは鎌仙人がとても優しかったことである。泊めてもらってたくさん話したが、どんな話したかよく覚えていない。だが鎌仙人から聞いた話で、ひとつだけ覚えていることがある。鎌仙人が若い頃には、朝早く雲取小屋を出て山を下って東京まで歩いていき、用事を済ませると夕方には雲取小屋まで帰ってきていたというのである。東京というのはどこであったのか、今では思い出せない。
私が帰るときになって鎌仙人が、一緒に下ろう、といって私を三條鉱泉のコースに案内してくれた。鎌仙人は長身で軽々と山を歩いた。私は鎌仙人の後について歩いたが、風のように軽くとても温かい気分で歩いていたことを覚えている。
三條鉱泉の湯船は木で出来ていて深かった。木の湯船の中で湯は、透明な深い水の色をたたえていた。鎌仙人と一緒に私も湯に浸かった。鎌仙人の肌の色は白く、筋肉を触っても普通の人と同じように柔らかだった。むしろ弱々しいほどの優男の肌ように思えた。硬い筋肉が当然と思っていたので私にはとても不思議であった。
風呂から上がると一休みし、鎌仙人とはここで別れて私はまた独りで帰路についた。
これが鎌仙人と私が一緒に過ごした唯一の思い出である。

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